南国でよく見られる「アダンの木」をご存じでしょうか。
沖縄や鹿児島の離島に行かれたことがある方は、海岸沿いなどで見たことがあると思います。
アダンの木は実がなっている事があり、その実がパイナップルに似ているのででもしかしたらパイナップルと勘違いされている方もいるかもしれません。
今回は何国植物であるアダンの木はどのような植物なのかをまとめたのでご覧ください。
アダンとは
アダンとは漢字で阿檀と表記されます。
タコノキ科タコノキ属の常緑小高木であり、亜熱帯から熱帯の海岸近くに生育しています。
日本では南西諸島の内、トカラ列島以南に分布しています。
中国南部や東南アジアにも見られ、亜熱帯から熱帯の海岸に生えています。
アダンの特徴
高さは2~6mまで成長し、成長とともに幹が大きく湾曲します。
そのまま横方向に成長し、幹から気根(支柱根)を垂らして接地します。
地面と接地している部分が多くなるため、強烈な台風にも耐えることが出来るのです。
果実は直径15~20cm程でパイナップルに外見が似ています。
実が若いうちは緑色で熟すにつれ黄色くなり甘い香りがします。
アダンの実はヤシガニの好物としても知られています。
パイナップルとの違い
アダンはタコノキ科タコノキ属の常緑小高木と説明しましたが、パイナップルはパイナップル科アナナス属の多年草です。
アダンは「木」と分類されていますが、パイナップルは「草」に分類されています。
果実がなっている姿を見比べてもらえばわかると思いますが、全くの別物なのです。
本州に住んでいる方はパイナップルがなっているのを見たことが無い人が多いと思います。
なので、沖縄でアダンの木を見るとパイナップルと勘違いする人が多いのだと思います。
↓これがパイナップルです
沖縄県人とアダン
アダンは葉や幹の利用価値は昔から高く、帽子やカバン、ござ、座布団、草履等様々なものに利用されました。
また、防潮林や防風林、砂防林として利用されたり、鑑賞用に庭園などで栽培されることもあります。
アダンの実は食べれるの?
アダンの実は甘い香りのため、食べられるように思えますが、ほとんどが繊維質のため、食べることには適していません。
石垣島では昔からアダンを食べる風習があります。
アダンの実を食べることもあるのですが、アダンの実よりもアダンの新芽が美味しいので昔から食されてきました。
アダンの新芽を美味しく食べるには、調理に手間がかかるため現在では食べる事ができる店が少なくなっています。
しかし、現在でもアダンを食べる事ができる店は石垣島に行けばあります。
私は石垣島の「ばさなり食堂」という店でアダンのてんぷらを食べたのですが、クセのないタケノコみたいな食感でとても美味しく食べることが出来ました。
店主のおばちゃんのクセが少し強めですが、石垣島の素朴な雰囲気の中で泡盛を飲みながら食べたアダンのてんぷらはにとてもいい思い出に残りました。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
パイナップルと間違えられやすいアダンの木ですが、パイナップルとは違う魅力がたくさんあります。
そして、個人的な意見ですが、アダンの木と海の相性は抜群です。
海の写真にアダンの木が映り込んでいるだけで、南国感がすごく出ます。
また、気根が垂れ下がっている姿が独特の雰囲気を出しており、不思議な植物だなと思う方が多いと思います。
私はアダンの木がフラダンスのダンサーに見えることがあります。
南国の雰囲気を醸し出してくれるアダンの木。
皆さんも旅行の際にアダンを見つけたらよく観察してみてくださいね。
コメント